観音様に会えるんだなあ

102歳のT子さんは、はるばる水戸からやってきてくれました。
移送中に心肺停止もありうると病院側と調整してきたけど、うんうん返事も良好だわ。
お疲れ様！T子さんもご家族も。
とにかくゆっくりしてください、が佐久間のモットーであります。聞こえは良いかもしれないですかねぇ。もう好きにやっちゃっていいんですいいんです。
そして訪問診療の先生が到着、ご家族とゆっくり話してもらい点滴を少しやってみて食べれるようになるのか、ならないのか？が提示されました。
了解です～T子さんの一番大好きなものは何ですか？ワクワクして聞きます。
すると、白いご飯と具だくさんの味噌汁ですとのお返事です。さすが100才以上生きる方は違う！って感じ。基本がある。知らんけど（(笑)
しかし、ここからT子さん語録が炸裂して周囲はメロメロでした。
檜風呂に入れば→いいあんばい
体交したら→ごはんは？
オムツ変えよう→首を横に振る（倹約か笑）
訪問診療の先生にむかい（計3回目にして）→だれ？
痛みや苦しいとこあるかい？と聞くと決まって首を横にふり笑顔をみせてくれました。

こんなに
こんなに穏やかに過ごせるなんて

ご家族の存在は絶大です。1日に2～3回は来られてアメリカで活躍されているお孫さんのそれはそれは美しい歌声をT子さんに聞かせていました。そばで聞いてるこっちが号泣しちゃってお恥ずかしい限り。
水戸の方からも、結構遠いですよね、面会に来られて…皆様が明るくて寄り添われるようすがまた素敵で、こんな言い方は変ですがいいものを見せてもらいました。
T子さん、反応よかったのですが食べる方は進みませんでした。佐久間が勝手にアイス食べたいでしょうと本人に聞いたらうなずくので早速家族に買ってきてもらいお口へ！
周りがびっくりするほどの食いつきを見せてくれたのですが３口めはほぼ誤嚥状態でした。T子さんもちゃんとわかるんですね、飲みこめないと言いほぼそれからは食べる？と聞いても首を横にふり何も口にいれようとはしませんでした。でも様子はずっと穏やかで変わらない、変わらないんです。苦しそうなお顔は見たことがありません。
そして、最期はご家族だけで見守っていただき息が終わるところも寄り添ってくれました。
そしてそして
T子さんのお顔は・・・拝ませてください、観音様に会えました。
T子さんの供養に佐久間がアメリカ思い出のハンバーガー食べとくねー

（カンリニン）